高野山真言宗 清瀧山 金剛宝戒寺

令和3年1月1日発行 第82号

檀信徒の皆さまあけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。
皆さんはどの様な思いで令和2年を送り、
新年をお迎えされたでしょうか。

生老病死を考える

諸行無常はお釈迦さまの基本思想で
この世の真理でもあります。

 

同じことの繰り返しの様に感じる日常も、
常に移り変わり、全く同じ毎日ということは有りません。

 

しかし普段はその様な事を
敏感に感じにくいのが現実です。

 

その様な中、昨年はコロナウイルスが蔓延し
季節の行事なども軒並みに中止となりました。

 

人との付き合いなど、当たり前が当たり前でないと
感じる事が多かったのではないでしょうか。

 

この諸行無常と共に
仏教の基本思想が一切皆苦です。

 

一切皆苦とは生きて行く上で
避ける事の出来ない苦しみが
存在するという教えです。

 

その代表格として四苦八苦をあげています。
日常の全てが「苦」と感じている人は
少ないと思いますが、愛する人との嬉しい出会いも、
時の移り変わりと共に悲しい別れにつながります。

 

人生を俯瞰して考えると
一切皆苦も真理であると私は思います。

 

昨年はお葬式にさえ立ち会えず、
お別れをした人たちの報道を見ました。

 

またお檀家さんの中にも
施設などに入っていた方は
亡くなる前にお会いしたのが
半年前だったという方もいらっしゃいました。

 

今の社会に老健施設などは欠かせませんが、
施設は寿命を延ばすところなのか、
命を活かすところなのか?

 

難しい問題でもあります。
幸せとは何であろうか、
人生や死についても深く考える
一年でした。

 

人はなぜ死ぬのか?
そもそも自分は何歳まで生きたいのか?
どの様な最期を迎えたいのか?
自問自答をした一年でもありました。

四諦八正道

話は変わりますが、昨年十二月の講習会は
「四諦八正道と瞑想」と題して
お話をさせて頂きました。

 

四諦八正道を一言でいうならば、
四つの真理と悟るための八つの実践方法です。

 

悟りイコール心の平安と考えるならば、
悩みの解決方法と理解をしても良いと思います。

 

四諦とは
一、苦諦(避ける事の出来ない苦が有るという真理)
二、集諦(苦しみには原因が有るという真理)
三、滅諦(苦しみの原因「渇愛」を見つけ、制する真理)
四、道諦(渇愛を取り除く方法)

 

の四つです。
字から誤解を招いてしまいそうですが
滅諦とは渇愛を滅するのではなく
渇愛を制御、もしくは停止させるという事です。

 

そのための方法が道諦であり、
実践方法として八正道を示しています。

八正道について

八正道とは
@正見(正しい見解)
A正思惟(正しい考えや心)
B正語(正しい言葉)
C正業(正しい行い)
D正命(正しい生活)
E正精進(正しい努力)
F正念(正しい記憶と反復)
G正定(正しい瞑想)
の八つのことです。

 

これらは独立しているのではなく、
連動する事により中道を生きることが
出来るようになります。

 

この様に「正しい」が多く並ぶと難しく、
自分には出来ない事のように
感じるかもしれません。

 

「正しさ」の定義は難しいですが
仏教の正しいとは「善」と近く
「人を傷つけず、人の為になることを
人の身になって考え行動する」
という様に私は考えています。

 

思いやりの心や考え、
言葉、行動を持っての
正しい生活を繰り返し送ると、
落ち着いた心で瞑想が出来るようになり
偏りのない見解が芽生え、
因縁生起を理解し、
中道を歩めるようになるのだと思います。

 

人を立てれば蔵が建つという諺が有るように、
八正道の生活が大変なのではなく、
自分本位の生活に苦しみが伴うのではないかと
今は理解しています。

星祭りと節分

来月は節分です。
節分と言えば2月3日と思いがちですが、
今年は暦の調整で2月2日が節分、
3日が立春となります。

 

例年通り星祭りのお札をお出しします。

 

今年の本厄は男性が平成9年、昭和55年、昭和36年生まれ。

 

女性は平成15年、昭和64年(平成元年)、昭和60年生まれの方々です。

講習会のご案内

日 時 2月8日(月曜日)14時から
場 所 金剛宝戒寺本堂に於いて
演 題 「お釈迦さまの言葉と瞑想」

コロナ禍で様々な考え方が有ると思いますが、
講習会の予定をしています。
決して無理のない参加をお願い致します。    
合掌
令和3年1月1日発行 第82号

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