高野山真言宗 清瀧山 金剛宝戒寺

平成28年5月1日発行 第26号

檀信徒の皆さまこんにちは。未だ余震が続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。四月十四日に発生した熊本・大分を震源とする大震災、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。また一日も早い余震の終息と復興を祈念いたしております。

平成28年熊本・大分地震

大分県内の被害も大きかったですが、熊本県の損害はそれを超えるものでした。隣の県ということもあり、私の友人も数名被災し避難所などでの生活を強いられましたし、多くの寺院が半壊しました。
被災した私の友人の話では震度七の本震に襲われた時は、全く身動きが出来なかったそうです。そして波打つ天井を見て「これが落ちて来たら死ぬな。」と死を覚悟したと言っておりました。
揺れが収まった後、物がひっくり返り、停電して真っ暗な部屋の中から車のカギを探し出し、取るものも取らずに逃げ出したそうです。私は知りませんでしたが、その時、熊本地方では津波警報が出ていたらしく、山に向かう道も、街に向かう道も渋滞でパニックに陥っており、当に東日本大震災の映像を見ているかの様だったと話してくれました。
その彼は被災した経験として、百円均一の物でも良いから枕元には懐中電灯とスリッパ、それから車のカギを分かるように置いておくべきだと何度も言っておりました。
また水を一箱、押し入れに備蓄していたそうですが、余震を恐れて全く取り出すことが出来ず役に立たなかったので、今ではお水と食料を車に積んでいるとも教えてくれました。
懐中電灯やスリッパ、車をバックから停めて置くなど、ホンの少しの準備が二,三分の時間の違いを作り、それが命の分かれ目になるから、その事をくれぐれも大分の人に伝えて欲しいと申しておりましたので、この紙面を通してお伝え致します。
そんな中でも二十一日のお大師様の報恩日には数名が本堂に集まりご法楽をお唱えしたとの事です。再会に涙をしたり、本宗団からの備蓄を分ける事が出来て良かったとも申しておりました。

講習会について

さて、四月八日には「仏教の豆知識」と題しまして私がお話をさせて頂きました。
六年間の苦行の末に菩提樹の木の下で瞑想をして覚りを開かれたお釈迦さまは、最初に五人の修行仲間の前でお説法を致しました。これを初転法輪と申すのですが、これに習い現在では新住職が晋山式で檀信徒の皆様を前に初めてする法話を初転法輪とも言います。
私は晋山式を行なわなかったので、その様な機会は無かったのですが、今回お釈迦様のお誕生日でもある四月八日に皆様の前でお話をさせて頂いたのには大変感慨深いものがありました。
普段よりお通夜や法事の席で一〇分程度のお話をする事はありますが、一時間もの長時間のお話は初めての経験でしたので、大変緊張も致しました。最後までのご清聴ありがとうございました。

九州ブロックのご案内

六月八日(水曜日) 
午後二時から三時頃まで
金剛寳戒寺本堂に於いて
演題「十善戒のススメ」

七月六日には九州ブロックの研修会があり管長猊下から直々に十善戒のお授けが有る事は既に周知の通りです。お授けを受けた方にお渡しする菩薩十善の「戒牒」(かいちょう)は高野山で頂けるものと違い、管長猊下の御印が有るそうですのでこの機会に是非、仏様との勝縁を結んでください。そして共に被災者への祈りを奉げましょう。
それに先立ちまして、六月も私が「十善戒」についてお話をさせて頂きます。内容は日常生活における「十善戒」のお話にしたいと思っています。是非お参り下さい。

編集後記

震災後から熊本地震への義援金をお願いしています。「あげる人よりも、もらう人の方が大変」とおっしゃっていたお檀家様の言葉が印象的で、当にその通りだと思いました。皆様の気持ちが大きな浄財になります。ご協力をお願い致します。         合掌

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