高野山真言宗 清瀧山 金剛宝戒寺

令和4年4月1日発行 第97号

檀信徒の皆さまこんにちは。
一気に春がやってきました。

 

昨年、裏山に植えた高野槙の葉が
枯れた様に茶色でしたが、
日増しに緑が蘇ってきてます。

 

高野槙はなかなか定植するのが難しく、
以前は本堂を落慶した時に記念樹として植え、
立派に成長をしていたのですが、
根の張りが弱いために台風で倒れてしまいました。

 

ただ、枝を切って仏花としてお供えすると、
冬であれば二、三ヶ月は持ちます。

 

10年後、20年後、次の世代の住職たちに
お供えしてもらえればとの思いから
サカキと合わせて植樹をしました。

 

まだ喜んで報告をするには気が早いのですが、
我慢できずに書いてしまいました。
もちろん水やりをする時には
「ありがとう!」の
言葉を口に出して伝えています。
私にとっては小さな楽しみ、大きな喜びです。

正御影供(しょうみえく)

毎月21日は真言宗の寺院や
僧侶にとって特別な日です。

 

特に3月21日は正御影供(しょうみえく)
と言ってお大師様が高野山の奥之院に
御入定された日に当たり、
全国のお寺で様々な行事が行われています。

 

当山では旧暦の3月21日に長年お接待を出してきましたが、
新型コロナウイルスが蔓延してからはお休みとしております。

 

今年も残念ながら出来そうにありません。
しかしながら朝のお勤めでは報恩謝徳の
念をもってお勤めをさせて頂きます。

 

4月21日(旧3月21日)
お接待 中止

1250年の誕生法会に向けて

高野山では年間に定例のご供養まで合わせると
200近い法要が営まれているそうですが、
全国の末寺を挙げて行われる大法要が3つあります。

 

それはお大師様のお誕生を祝う御誕生会、
高野山が開かれた記念の開創法会、
お大師様が奥之院にご入定された御恩忌です。

 

この三つの法要が50年ごとに行われます。

 

私も平成27年にお檀家様と団体参拝で
高野山開創法会に参拝をしてまいりました。

 

道中、観心寺さまの参拝や丹生都姫神社で
火渡りをしてから高野山に上がり、
奥之院では檀信徒の皆さまが寄進して建立した
灯篭を見ることもできました。

 

高野山での2日目はメインの結縁灌頂がありました。
結縁灌頂とは一言で言うと、仏様との仏縁を結び
自身の仏心に目覚めるための法要です。

 

詳細は書けませんが、蝋燭の灯ひとつ、真っ暗闇の中、
緋衣を着た大阿闍梨さまから有難い法話を頂いた後に、
灌頂の儀式がおこなわれます。

 

それぞれが曼陀羅の上に降花した仏様とご縁を結び、
暗闇の部屋から明るい廊下へと出て来られる
1時間以上の儀式です。

 

どなたも大変清々しい、
初々しささえ感じられる
穏やかなお顔で道場から出て来られました。

 

その時、私は忘れられない
光景を目にしました。
年は30代くらいの若い男性が
お大師様の掛け軸の前で
三礼を始めたのです。

 

膝と手と額を床につけての三礼です。
当然のごとく行われたその作法は、
人目もはばからず、ごく自然に行われ、
過ぎ去っていきました。

 

私は仏様への帰依、篤信を教えられたのを
昨日のことのように憶えています。

 

その日の夜は、有馬温泉で
九州から参拝に来た檀信徒、
約700名そろっての懇親会でした。

 

私もお檀家様とお酒などを交わしながら、
高野山での感想などを伺うと、
多くの方は結縁灌頂が大変心に残ったとのお話でした。

 

中でも数名の方は儀式の後に涙が止まらず、
人前に出てくるのには、
はばかるほど泣けてきたそうです。

 

私自身も住職になって初めての大法要でしたので
色々と思案をしましたが、
盛会に終わることが出来感動的でした。

 

来年の5月には1250年の
お誕生会がありますので、
皆さんと高野山へ参拝に
行きたいと思っています。

編集後記

5月8日(日曜日)14時より
「法話の会」金剛宝戒寺 本堂において

 

号泣されたお檀家様は知らないことですが、
その時の法縁は胎蔵界の結縁灌頂でした。

 

胎蔵界大日如来は当山のご本尊様でもあります。
その様な事もあって涙されたのではないだろうかと
気づいたのはお寺に帰ってからでした。
ご縁とは有り難いものです。
合掌
令和4年4月1日発行 第97号

このページの先頭へ戻る