高野山真言宗 清瀧山 金剛宝戒寺

令和4年5月1日発行 第98号

檀信徒の皆さまこんにちは。
一足早く境内の木々が衣更えをしています。
落ち葉を掃くのは大変ですが、
作務からも諸行無常が伺えます。

灌仏会

4月の講習会はお釈迦様がお生まれになった8日に行いました。
釈迦族の王子として生まれたお釈迦様は
恵まれた環境で幼少期を過ごされたと伝わっています。

 

また生まれて直ぐに「天上天下唯我独尊」
と発したとの逸話があるように
天賦の才にも秀でておられました。

 

しかしながら生まれて直ぐに
子供が一番必要とするお母さん、
マヤ夫人を失っています。

 

仏教の原点はここにあるのではないかと
私は思っています。

承認欲求

赤ちゃんが生まれたお家では兄姉が赤ちゃん返りをしてしまうのは
愛情の欠如を感じるからだと言われています。

 

幼少期の子どもが一番欲しているのは承認欲求、
「認められる事、褒められる事」ではないでしょうか。

 

その点、お釈迦様の養母である
マハー・プラジャパティーは釈尊の叔母であり、
愛情多く育てられたのではないかと思います。

 

時折、お悩みの相談などを受けることがあります。
よくよくお話を聞くとその根本的な悩みは、
金銭的な事よりも人間関係(承認欲求など)
であることが多いです。

 

コロナ禍において人間関係が縁遠くなってしまった今、
これまで以上に夫婦や親子などの関係が
円満であることの大切さを感じています。

褒め下手

日本人は海外の人と比べると愛情表現が
苦手だと言われています。
いまさら愛を語ることには抵抗があっても、
少し気をめぐらせれば「褒める事」は
可能なのでは無いのでしょうか?

 

何を褒めたら良いか分からないと言われる方も多いですが、
パートナーに直結することでなくても相手が育てている草花や野菜、
作ってくれた食事、大工仕事、趣味や習い事などなど
少し幅を広げて考えてみると決して賛辞は難しくないと思います。

 

その様な愛語が人間関係をスムーズにしてくれます。
ただし全く思ってないことを口にしてしまっては
「不綺語」となってしまい、
驚くほどに相手に伝わるので用心が必要です。

 

もちろんこのことは家庭ばかりではなく、
会社や学校にも通じる事です。
どんなに相手を褒めても一銭もかかりません。
むしろ私たちは称賛するという無尽蔵の財産を持っていることを
もっと認識すべきだと思いま。

 

同時に人として相手から「褒められたい、認めてもらいたい」
と思われる人間になることは人格を形成する上でも大切な事だと思います。

山本五十六

今、ウクライナでは終わりの見いだせない惨事が続いています。

 

太平洋戦争時に連合艦隊司令長官として
軍令を下していた山本五十六は
部下の大切な命を預かる立場として、
また統率を取るための育成の名言を残しています。

 

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば人は動かじ。」
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば人は育たず。」
「やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば人は実らず」      
(山本五十六)

免疫の大切さ

愛情ばかりでなく、自然科学の立場からも
母親は赤ちゃんにとってとても大切だとの話を
アフリカンサファリの飼育員さんから聞いたことがあります。

 

母親の初乳には栄養補給ばかりでなく
抗菌物質や免疫物質、雑菌など大切なものが
多く含まれているそうです。

 

除菌、殺菌と菌に対して嫌悪感が強いですが、
私たちが免疫をあげていくには
滅菌ばかりが手段では無いと思います。

 

ストレスも適度であれば、こころの免疫を高めます。
皆さんにお勧めしている六方拝は、
日常に感謝の目を養うための修行です。
感謝のこころはストレスから身を守るための筋トレでもあります。

編集後記

6月8日(水曜日)14時より
「法話の会」金剛宝戒寺 本堂において

矛盾する様で本意ではありませんが、
旧暦のお花まつりでの灌仏会はお休みとさせて頂きます。
自分達で暮らしにくい世の中を作り出しているのではないだろうかと
首をかしげたくなる時もあります。       
合掌

 

令和4年5月1日発行 第98号

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