高野山真言宗 清瀧山 金剛宝戒寺

令和3年5月1日発行 第86号

檀信徒の皆さまこんにちは。
うっすらと明るくなり出したころから
小鳥たちは綺麗な声を聞かせてくれます。
早朝から鳥たちが求愛をしているのであれば、
お寺は当に縁結びの場になっています。

講習会について

先月の4月8日はお釈迦様のお誕生日、
灌仏会(お花まつり)でした。

 

当山では毎月8日に講習会をしています。
8日を選んでいるのは本堂の仏様がお釈迦さまだからです。

 

それから曜日ではなく日にちで行っているのは
多くの方に参加する機会が巡るようにと思っての事です。

 

もしもこのお便りなどを読んで
少しでも関心がありましたら是非ご参加ください。
檀家さま以外の方も結構来られています。

お釈迦さまの生涯

さて4月の講習会は「お釈迦様の生涯」
と題してお話をさせて頂きました。

 

今回は講演というよりも、
紙芝居をプロジェクターに映して
私が読み上げました。

 

紙芝居と聞くと子供じみて感じるかもしれませんが、
大切な内容はもらさずに、
子供たちにも解るようにまとめてあるのが紙芝居です。

 

テレビの無い時代に絵がついて
視覚からも理解が出来る紙芝居は
とても画期的だと思っています。

 

これまでの講習会でもお釈迦様の
ご生涯の一部分を取り上げてご紹介したり、
お言葉を紹介させて頂いていました。

 

しかしお釈迦様の一生というのは
知っている様でご存じない方も多いのではないでしょうか?

 

聖書がキリストさまの生涯を綴っているように、
お釈迦さまの一生を知ることは仏教を知る上で
とても大切だと思います。

 

もちろん2500年も昔の方ですから
分からないことも沢山あるのですが、
人間ブッダを知ることは仏教の理解を深めると考え、
朗読をさせて頂きました。

 

私が今回の紙芝居で一番お伝えしたかったのは
お釈迦さまも人間であったという事です。
お母さまの摩耶夫人から生まれ、
生まれてすぐに赤ちゃんが一番必要とする
母親との死別を経験します。

 

我々と同じように悩み苦しみの多い青年期を過ごし、
そして苦悩から逃れるために出家しました。

 

6年間の難行苦行の末に悟りを開かれ、
その後には人々の悩み苦しみを一つでも紐解くために
布教の旅に出るのですが、
覚った後でさえ悩みを持っていたこと。

 

そしてお釈迦さま自身も諸行無常の
波から逃れることはなく
年老いて亡くなっていったことを
紙芝居から知って頂きたかったのです。

 

お話の中には出てきませんでしたが、
お釈迦さまは当時としてはとても長生きの
80才で入滅されました。

 

ですから一番弟子、二番弟子とも
死別をしています。
また出家の身ではあるものの祖国も
戦争に負けて滅ぼされています。

 

まさにお釈迦様は自身が悟られた
一切皆苦(四苦八苦)の体験者であり、
それらと向き合って生きてこられた方なのです。

 

お花まつりで必ず出てくる言葉は
「天上天下唯我独尊」です。
直訳をすると「この世の中で私が最も尊い」
となります。

 

物理的には生まれてすぐの赤ちゃんは
歩くことも、話すことも出来ません。

 

けれども仏教徒の間で語り継がれている逸話です。
お釈迦様の基本思想は「因縁生起」
(あらゆるものは原因と条件によって起こる)や
「諸法無我」(独立して成り立つものはない)
といった考え方です。

 

ですから自分が一番尊いという直訳はスッキリとしません。

 

けれども一個人を尊重する現代において
「地球上に置いて私のいの命(あなたの命)は最も尊い」
個々人の尊厳宣言と考えると納得が出来ます。
自己肯定感の低さが現代の心の病の一因に
なっていると感じることは少なくありません。

 

令和3年5月1日発行 第86号

講習会のご案内

講習会のご案内

日 時 6月8日(火曜日)14時から
演 題 「ご先祖さまは何処にいる?」
講 師 宗園院住職 藤田修弘さん

久しぶり外部から講師を
お招きして講演を行います。
是非ご参加ください。

 

お釈迦様の人生でもう一つの特徴は
迫害を受けていないという事です。
人種差別などの人権侵害が
地球上の重要な問題になっています。

 

「天上天下唯我独尊」
お互いを一番に尊重する仏教的思想が
求められているように感じられてなりません。         
合掌

 

令和3年5月1日発行 第86号

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