古来からの永代供養とは

従来は家族またはその他の親族が担ってきた先祖のご供養を、昨今の家族形態の変化からその担い手が不在なために供養が出来ない場合に限り、施主家に代わって寺院が永代的にご供養を行うのが永代供養です。

古来からの永代供養ではその家、もしくは親族に跡取りとなる継承者が居ない場合のみ永代供養として寺院に預けられていました。したがって、その様な場合は永代供養を希望する家の歴代のご先祖様のお位牌(霊)やお墓、墓地の管理までも請け負う事となるので、お寺の責任も重く供養料として、永代供養を希望する家の持つ田畑や財産の多くをお寺などに寄進していました。しかし、昨今の永代供養は事情が少し変わってきているようです。

昨今の永代供養とは

近年、永代供養という言葉が身近で使われる様になりました。

その原因としては昨今の日本が抱える少子高齢化、過疎化、離婚などがあげられます。同じ「永代供養」であっても上記で説明をした古来からの「永代供養」からは意味合いが変わってきているようです。

先ほどの説明にもありましたようにこれまでは「先祖の供養は子孫の務め」として、お寺に永代供養を依頼する場合は、家が「絶家」となるケースがほとんどでした。しかしながら最近では将来の子供たちに心配や負担を掛けたくないとの思いから、永代供養を希望される方々が増えている様です。

金剛宝戒寺の永代供養

供養に対する考え方として「生きている時にするのが孝行」「亡くなってからするのが供養」という言い伝えがあります。金剛宝戒寺でも、この様な考え方をこれから先も大切にしていきたいと思っています。

しかしながら多くの檀信徒の皆さんや縁ある方々のお話を伺ってみると子供はいるけれど娘ばかりで家やお墓を守る跡取りが居ない。継承者はいるけれども子供達は都会に暮らし、家を建て、大分に帰省する予定がない。けれども埋葬をするのであれば「長年親しんだふるさと大分にお骨を納めたい」などのご相談を多く受けました。

この様な悩みや将来への不安を少しでも和らげるために、金剛宝戒寺では上野の森納骨堂を建立致しました。

永年に渡り、安心して御供養が出来て決して無縁仏とならない事をコンセプトに、考えて作られた総石造りの永代供養つき納骨堂です。

金剛宝戒寺では毎朝のお勤めとは別に月に1回づつ納骨堂でのご供養と当山に古くから預けられている精霊の永代供養を行っています。また、お盆と春、秋のお彼岸には合同供養も行っています。檀信徒さま以外でも参列出来ますので関心のある方はお参り下さい。